ラズベリーパイ3は手のひらサイズの小型のコンピューターでDebianベースのLinuxであるがRaspbianがインストールされています。
そんなラズベリーパイ3は画面を接続してコンピューターとして利用することが可能ですが、画面なしでPCからラズベリーパイを遠隔で操作したいときがあります。そこで利用するのが「SSH」です。今回はラズベリーパイ3に対してSSHを使って接続する方法を簡単に解説します。
目次
SSH接続するまでの設定
SSH接続することによって、ラズベリーパイ3を画面に接続しなくても遠隔でコマンドライン上で操作できるようになります。
SSH接続するにはラズベリーパイ3側の設定が必要になります。
ラズベリーパイ3側の設定
1.設定からRaspberry pi3の設定を開きます。
2.インターフェイスタブからSSHの項目を有効にチェックします。
これでSSHが有効になります。
IPアドレスの固定化
ラズベリーパイ3とSSHで接続するにはラズベリーパイ3のネットワーク上のアドレスであるIPアドレスを指定する必要があります。しかし、設定によってはルーターが自動でIPアドレスを割り振ってしまうのでその都度IPアドレスが変化してしまう場合があります。そうなると毎回IPアドレスの確認が必要になって面倒なのでIPアドレスを固定化します。
無線LANが便利なので無線LANでラズベリーパイ3を接続することとします。
1.ターミナルを呼び出して「sudo vi /etx/dhcpcd.conf」と打ち込む。viコマンドでdhcpcd.confファイルの書きかえを行う
2.Linuxのテキストエディタである「vi」を操作して下記の情報を最終行に打ち込む。最終行までカーソルを動かしたら「Shift + a」を押すと最終行に文字入力ができる。エンターキーで改行して以下の情報を入力する。interfaceはwlan0、static ip_addressは固定化したいIPv4のアドレスを打ち込む。すでにWifiがつながっている場合は現在のIPアドレスを確認する。家庭であれば、IPアドレスのプレフィックス(サブネットマスク)は/24だと思います。static routersはルーターのIPアドレス、ドメインネームサーバーはルーターと同じアドレスを入力すればOKです。
interface wlan0
static ip_address=192.168.2.40/24
static routers=192.168.2.1
static domain_name_servers=192.168.2.1
打ち込んだら「Esc」キーを押して「入力モード」を終了し、「:wq」を入力/エンターで保存して終了します。もし途中で間違えたら、「Esc」キーを押して入力モードを終了して、「:q!」を入力して保存しないで終了してもう一度やり直します。
サブネットマスクとは?ホスト部とネットワーク部でIPアドレスを分ける IPv4とIPv6の違いとは?分かりやすい初心者向け解説3. wpa_supplicant.confファイルの編集を行います。ターミナルで「 sudo vi /etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.conf」と入力
4.ファイルの後ろの行に以下の情報を入力する。カーソルを移動して「i」を押すとその位置から編集可能。終了したら、「:wq」で保存終了。間違えたら「:q!」で保存しないで終了しましょう。
network={
ssid="SSIDの英数字を入力!"
psk="パスワードを入力!"
key_mgmt=WPA-PSK
}
これでIPアドレスの固定化は終了です。もちろん有線LANでもIPアドレスを固定化することができます。
ターミナルから「ip address」と入力するとIPアドレスが確認できます。設定したIPアドレスになっているか確認します。無線LANが接続されていなければデスクトップから接続するかパスワードなどの設定項目を確認しましょう。
Tera termを導入してラズベリーパイ3にSSH接続する
windowsでSSH接続するには「Tera term」というアプリケーションを使います。
Tera termは窓の杜などからダウンロード インストールしてください
参考 「Tera Term」定番のターミナルエミュレーター - 窓の杜窓の杜1.Teratermを起動すると以下の画面が出てきます。ホストには先ほど設定したラズベリーパイ3の固定IPアドレスを入力し、OKを押します。
2.ユーザー名は設定していなければ初期ユーザー名が「pi」パスフレーズは「raspberry」です。これを入力してOKを押すとSSH接続できるはずです。
3.以下の画面が出てくれば成功です。
ターミナルと同じように操作できます。