今回は基本論理回路の一つであるOR回路について紹介していきます。
目次
OR回路とは?
OR回路の基本
これまでに基本論理回路のNOT回路、AND回路について説明してきました。
今回は残りの基本論理回路であるOR回路について説明していきます。
OR回路でもAND回路と同様に入力が2つあります。
OR回路は、2つの入力の値に対して片方だけでも「1」があれば「1」を出力する回路です。
表で表したのがしたのテーブルです。
入力1 | 入力2 | 出力 |
0 | 0 | 0 |
0 | 1 | 1 |
1 | 0 | 1 |
1 | 1 | 1 |
OR回路のORが「または」を表すことからも想像しやすいですが、「AまたはB」を表しているといえます。
入力A:犬を飼っている→1
入力B:猫を飼っている→1
とした時、犬または猫を飼っているひとを1とするなら
どっちも飼っていない人だけがOR回路では→0で表現できます。
OR回路は回路図では以下のように表現します。
OR回路を電子回路で作る
OR回路を電子回路で表現するとどうなるでしょうか?
もっとも単純なダイオードを利用したOR回路を紹介します。
入力A、Bの右にある三角と縦棒はダイオードを表します。ダイオードは一方向しか電気を流さない性質をもつ部品です。ここではダイオードを入れることによって入力A・Bから出力Qの方向にしか電気が流れないようにしています。
つまり、Aに電気を流したとき、電気はBには行かずにQの方向のみに向かいます。Bが入力の時も同様です。したがって、この回路でQが0の時はAもBも0の時以外はありません。しっかりとOR回路になっています。
トランジスタを使ったバージョンもあります。入力の先にあるトランジスタと外部電源6Vは並列につながっており、入力AとBが0の時は出力方向には電源が流れませんが、片方の入力がONになればトランジスタのスイッチが入って出力に電気が流れます。したがってこれもOR回路になっていることがわかります。
これ以外にもたくさんのOR回路の表現があります。コンピュータはこのOR回路とNOT回路、AND回路の3つの基本論理回路を利用しています。これ以外にもNOR回路、NAND回路なども使われています。