MACアドレスは世界で一つだけの番号
MACアドレス(Media Access Control Address)はLANカードなどのネットワーク機器関連のハードウエアに割り当てられている番号です。IEEEが重複が起こらないように管理しており、付与されたMACアドレスは世界に一つだけの番号になっています。
ネットワークを作る上で重要になるIPアドレスはプライベートネットワーク内では変更可能です。そのため、IPアドレスだけではどの機器なのか?を判断するのが難しいです。そんな時はMACアドレスが使えます。
MACアドレスの調べ方
MACアドレスは機器にシールで直接貼り付けられていることもありますが、Windowsであればコマンドプロンプトで調べるのが手っ取り早いです。
コマンドプロンプトを起動した後、「getmac /v」と打ち込むと「接続名」「アダプター(種類)」「物理アドレス(MACアドレス)」「トランスポート名」で表示されます。
Blutuoothや無線LAN、イーサネットアダプタなどのネットワーク機器関連のハードウエアのMACアドレスが確認できます。
MACアドレスは
xx-xx-xx-xx-xx-xxの6個のグループになっており、一つのブロックは16進数です。
最初の3つのグループはベンダーコードと呼ばれる番号で、その製品を販売する会社を特定するためのコードです(Apple,Dell…)。
次の3グループが製品に与えられる独自のコードです。
IPアドレスからMACアドレスを調べる
ARP(Address Resolution Protocol [TCP/IP:リンク層])は「アドレス解決プロトコル」と訳されます。
ARPはIPアドレスからMACアドレスを得るためのプロトコルです。
ARPを使ってMACアドレスを得るにはまずMACアドレスを知りたいPCから「ARPリクエスト」を送信します。
ARPリクエストは同じネットワーク内に存在する機器全てに送信されます(ブロードキャストと呼ぶ)。(ARPリクエストはルーターを越えられない)。
PC-Bが知りたいIPアドレスを持つPC-AはARPリクエストを受けて、PC-BにMACアドレスを教えるためにPC-Bに返信します。これを「ARPリプライ」といいます。ARPリプライはブロードキャストせず、PC-Bだけに送信します。
ARPによって得られたIPアドレス/MACアドレスの情報は「ARPテーブル」にキャッシュとして一時的に保存します。これによって何度もARPを行わなくても良くなります。
MACアドレスからIPアドレスを調べる方法
MACアドレスからIPアドレスの情報を得る方法もあります。RARP(Reverse Address Resolution Protocol)といいます。
MACアドレスの使われ方
コンピュータ同士の通信ではIPアドレスが使われていますが、なぜ製品に固有のMACアドレスがあるにも関わらずIPアドレスを使用するのでしょうか?
実は、MACアドレスも通信で利用されています。実際に相手のMACアドレスを指定すれば通信することができます。
IPアドレスが利用されているのは、MACアドレスが「ネットワーク機器に付与するオリジナルな番号」という目的が強く、番号を見ただけではどのネットワークに所属するアドレスなのか?を知ることが難しいです。
一方で、IPアドレスはICANNという団体がIPアドレスを割り振っており、番号の区切りによりネットワークの集合ごとにグループ分けされていてわかりやすいです。
IPアドレスにも種類があり、重複のないように設定されたIPアドレスを「グローバルIPアドレス」といい、LAN内で利用するようなIPアドレスをプライベートIPアドレスと呼びます。プライベートIPアドレスはネットワークを管理する人が自由に設定できます。インターネットに接続する際はプライベートIPアドレスはグローバルIPアドレスに変換されます。