ブートローダーが起動してカーネルが起動したあと、最初に「systemd」が起動します。
systemdはファイルシスステムやネットワーク設定などを立ち上げていきます。この時GUIが必要かどうか?で立ち上げるサービスなどが大きく異なります。
ランレベルは起動時にCUIだけでよいのか?ネットワークが必要か?GUIが必要か?というような起動時の形態を表したレベルです。
CentOS7ではランレベルという呼称は使われず代わりに「ターゲット」という名称が用いられています。
ターゲット | 状態 |
poweroff | 電源オフ |
rescue | セーフモード。必要最低限でrootのみ |
multi-user | マルチユーザー・CUI |
graphical | マルチユーザー・GUI |
reboot | 再起動 |
従来のランレベルはレベル0~6の7段階でしたが、ターゲットでは5段階と減っています。
ランレベルに対応させると、0のpoweroffから1,3,5,6という順になります。
Linuxインストール時に最小限でインストールした場合、初期設定がCUIしか利用できない環境になります。
これはターゲットがCUIのみの「multi-user」になっているからです。
デスクトップ環境を入れた後もターゲットが「multi-user」であれば毎回立ち上げの度に「startx」でGUIを起動する必要があります。
面倒なので、ターゲットを変更して電源オンでGUIが立ち上がるように設定を変更しましょう。
目次
ターゲットの変更
今現在のターゲットの確認はコマンドライン上から
systemctl get-default
で確認できます。multi-userやgraphicalと出てきます。
ターゲットの変更は以下のコマンドで行います
systemctl set-default (ターゲット名).target
systemctl set-default graphical.target
です。
起動中にターゲットを変更
GUIを使っていてCUIに移りたいときには仮想コンソールの切り替え以外にもターゲットを変更してCUIに移れます。
systemctl isolate multi-user.target
ターゲット名を変更すれば他のターゲットにもうつれます。またこのコマンドを実行してもデフォルトのターゲット設定は変化しません。