ラズベリーパイ3は普通のPCと同じようにHDMI端子を通して画面出力できますが、小型さの利点を生かす?ためには大きなディスプレイがなくても操作できるようになったほうが良いです。
小さなRaspberry pi専用のディスプレイも販売されていますが、SSH接続やVNCを利用して遠隔操作することができます。
SSHやVNCを利用する場合は、IPアドレスを固定化したほうが毎回ラズベリーパイのIPを確認しなくても済むので固定IPアドレスを設定することが多いです。
しかし、家で使うときや出先で利用する時に無線LANのアクセスポイントが異なるので別々のIPアドレスを設定する必要があります。
本記事ではRaspberry pi 3 B+に関して、複数の無線LANごとに別々の固定IPアドレスを設定する方法について解説します。
IPアドレスの固定化を複数のアクセスポイントで行う方法
IPアドレスは初期設定ではルーター側が端末間のIPアドレスの重複を避けるため、自動的にIPアドレスを割り振っていることが多いです。しかし、SSH接続するときにはIPアドレスを指定する必要があるため、その都度IPアドレスを確認するのは面倒です。これを避けるためIPアドレスを固定化します。
IPアドレスの固定化については下記記事「ラズパイにSSH接続する」に少し記載があります。
複数の無線LAN毎に固定IPアドレスを設定する方法は解説していないので紹介していきます。
1.コンソールに以下のコマンドを入力してSSIDとパスワードの設定を行います。
sudo vi /etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.conf
接続したい無線LANアクセスポイントの情報を入力します。
network={
ssid=”SSIDの英数字を入力!”
psk=”パスワードを入力!”
key_mgmt=WPA-PSK}
2.固定IP設定を行う
一つのSSIDに対して固定IP設定を行うのは簡単で情報もありふれていますが、複数のアクセスポイントに対してそれぞれ別の固定IPアドレスを設定する方法については情報が少ないです。
下記のサイトの情報を頼りに設定をしてみました。
まず、dhcpcd.confを編集します。コマンドで以下をコンソールに入力
sudo vi /etc/dhcpcd.conf
ファイルに以下の情報を入力します。2つのアクセスポイントとして「Work」と「Home」があります。それぞれの固定化IPアドレスは自分の環境にあったものを設定します。
interface wlan0
arping 192.168.2.1
arping 192.168.0.1#work
profile 192.168.2.1
static ip_address=192.168.2.115/24
static routers=192.168.2.1
static domain_name_servers=192.168.2.1#home
profile 192.168.0.1
static ip_address=192.168.0.28/24
static routers=192.168.0.1
static domain_name_servers=192.168.0.1
あとは保存して終了です(:wq)
Linuxのテキストは初期設定ではViです。viの操作が分からない場合はこちらの記事を参照してください